さぁ、インドへ行こう!~(21)

5:30am起床。日本国内でも比較的早起きな俺でも、旅先で疲れた体を早朝から動かすのは、さすがにしんどい。体に鞭打つように、ベッドから起き上がった。

曇り窓ガラスの向こうは、まだ暗い。もう一度ベッドに横たわりたい気持ちで一杯だったが、そうするわけにはいかない。6時30分には、タクシーに乗り込まなくてはいけない。

ミネラルウォーターを口に含み、タバコを一本吸った。顔を洗い、歯を磨く。トイレで用を足し、着替えに入った。徐々に、体が軽くなってくる。

6時30分きっかりに、フロントへ行く。既にタクシーは迎えに来ているようだ。運転手らしき男が、フロントの人と談笑している。早朝なのに、えらくテンションが高いもんだ。

フロントで清算を済まし、まだ気だるさが残る体をタクシーに乗り込ませた。6時30分のムンバイ Mumbai はまだ薄暗い。ようやく朝陽が昇ろうとしているところだ。

昨夜、綺麗な夜景が見えたマリンドライブ Marine Drive に差し掛かったとき、車の窓を開けてみた。昼間は排気ガスと砂埃で澱んでいる空気が、綺麗に澄んで気持ち良い。

心配していた道路渋滞も、杞憂に終わった。綺麗に舗装された道路を、タクシーは快走した。ちょうど1時間で、サンタ・クルズ Santa Cruz 空港に到着した。

日本で予約し、プリントしたe-ticketとパスポートを取り出し、ターミナルビル入り口に立つ警官に見せる。無愛想な表情で、俺の差し出したe-ticketとパスポートをチェックする。一瞬、俺の方に目を向けるが、一言も発することなくOKの合図が出た。

OKの合図と言っても、手や目で合図するのではなく、手にしている俺のe-ticketとパスポートを無愛想に差し戻すだけだ。それと同時に、彼の目は次の乗客にいっていた。

明らかに肌の色が違い、一目で異国の地から来たと判る俺に、少しぐらいは怪訝な表情をしてほしい反面、あれやこれやと詮索されても困る。無言で通されたことはありがたいことだが、少しぐらいはかまってほしいものだ。

インドの国内線は、ターミナルビルに入るとすぐに手荷物のセキュリティチェックを受け、その後の搭乗前にもチェックが入る。セキュリティ万全なのはいいことだが、非常に面倒くさい。しかも、必ずボディチェックをされる。

俺はいつも、旅に出るときは、ナイロン製の二つ折り財布をジーンズの後ろポケットに入れている。それにチェーンをつけ、そのチェーンの反対側の端をジーンズのベルト通しに繋げる。スリやひったくり対策だ

それを外して手荷物チェックやボディチェックを受けるわけにはいかない。しかも、大きな金属のバックルを身に着けている身なりでは、かならずボディチェックを受けることになる。

ジーンズの後ろポケットと前のポケットの膨らみに、彼らは必ず中身を取り出すように指示する。ある男は、しっかりと財布の中身まで調べる。またある男は、ポケットから取り出すだけでOKで、中まで調べない。

しかし、彼等全員に共通するのは、ある二つのものを指差して、それが何か質問してくる。それは、ジーンズの前ポケットに入れている、口臭予防のためのマウススプレーと、携帯灰皿だ。

マウススプレーは液体物であるので、昨今の航空事情からすると厳しくチェックを受けても仕方ない。しかし、携帯灰皿は、日本国内や他の国で、まじまじと調べられたことはない。

“これは何だ?”と質問をしてくる。“Portable ashtray”と答えると、彼等の表情が一変する。それまで厳しかった表情が微笑みに変わり、搭乗券にセキュリティ・チェックOKのスタンプを押す。

街中の路上には、タバコの吸殻が捨てられている。この国では、まだ喫煙マナーというのが浸透していないのだろう。それゆえに、携帯灰皿 portable ashtray の需要もなく、そういう製品が存在していないのだろう。

そんな環境のせいなのか、携帯灰皿 portable astray を持っていると、マナーが良いとの印象を与えるのか。ほぼ全ての連中が、笑顔でセキュリティチェックを通してくれる。

1時間ほど、待合室で時間をつぶしていると、俺が乗る航空機へ搭乗するアナウンスが流れた。9:00am ムンバイ Mumbai 発Jetairways 9W322便 チェンナイ Chennai 行き。これで、昼前には久しぶりにチェンナイ Chennnai に到着する。

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Jetairways 9W922便で出された機内食。南インド・チェンナイ Chennnai 行きだからなのか、メニューにイドリー Idly が含まれていた

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